2014年10月1日水曜日

ブルジェ湖の夏 ネルソン・フレイレのCD

2013年と2015年の夏にフランスのブルジェ湖を訪れた。スイス国境に近く、南北が18km、東西が3kmあって国際湖のレマン湖を除くとフランス最大の国内湖だ。サイクリングとモーターボートの他に、ウェイク・ボード(水上スノーボード)に挑戦した。ディナーの後のレストランでバンドの演奏が始まるとアメリカの60-70年代の曲に合わせて踊る人たちでにぎやかだった。季節が終わると静まりかえるそうだ。泊めてくれたのはかつての同僚オリビエだ。この人は今もロンドンの別の職場で働いているが、おじいさんが亡くなった時に、故郷の湖畔の家を買った。子供の頃の思い出が詰まった家なので人手に渡したくなかったらしい。オリビエはロンドンで4日働き、週末を含む3日をフランスの湖の家で過ごしている。オリビエのパートナーのラズ君はブラジル系のフランス人である。この湖畔の家を管理し、二匹の大型犬の世話をしていた。一匹は最近寿命が尽きた。

 湖を望むテラスで夕食になった。蝋燭をつけてワインを飲んだ。妻と4人でいろいろと小さい時の思い出話をした。ラズ君がまだ子供の頃にお父さんが亡くなった。お母さんはその遺産で彼をパリの寄宿学校に入れたのだが、彼の性に合わなかったようだ。「お母さんはどんな人だったの」と聞くと、「ピアノの先生だったよ。そう言えば小さい時に教えた生徒で有名になった人がいるよ」と言う。「そのピアニストになった人はバス旅行で両親が死んでしまい、一人だけ残されて大変だったんだよ。ぼくのお母さんがそれでいろいろ面倒見てあげたんだ」。この話に出てきたピアニストがネルソン・フレイレという人だ。ロンドンのCD店でドゥビッシーの曲の入っているCDを見つけた。この湖のことを思い出したいときにはこのCDを聴く。

























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