2014年10月1日水曜日

葡萄の房は秋のよろこび プーシキンの詩

19世紀の前半に活躍してロシア詩壇の黄金時代を築いたアレクサンドル・プーシキンという詩人がいる。江戸時代の文政の頃だ。この人は山あいのブドウについて歌っている。秋になると思い出す。

またたく間に春が過ぎて
しぼんだ薔薇を惜しむことはない
山のふもとの木のつるに
豊かに実った葡萄の房も愛らしい
それは草深いわが谷の美であり
黄金色に輝く秋のよろこびである
ほっそりと透き通るようで
乙女の指のように美しい

(刈谷田川の夢 訳)


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