2015年2月5日木曜日

プーサンとタバカ 雛鳥の料理

親の介護で日本に住んでいるつれあいがロンドンに骨休めに来た。近所のブラッセリ―でワイン付きのランチをすることにした。おしゃれで美味しいわりには気取っていないので、気に入りの店だ。最近、FBで先輩から教わった「夫婦のコミュニケーションのコツは花、花、花」という言葉を思い出したが、家にいくつかある花瓶はすでに新しい花が活けられている。代わりにおしゃれなランチも悪くない。

久々のブラッセリーでメニューを見ると「poussin」という単語がある。お店の人に訊ねてみると雛鳥のことらしい。「プーサン」と発音すると教えてもらった。熊のプーサンなら知っているが、レストランで気が付いたことがなかった。家に帰って調べて見るとプーサンというのは雌の雛鳥で、雄だとコクレになる。欧州では生後4週くらいで450gくらいの雛鳥をこう呼ぶそうだ。同じ雛鳥でも、北米に行くとロックコーニッシュという種類が一般的で5-6週で750gくらい、7-13週がブロイラーで1.5-2kg、3か月を過ぎて5か月くらいのがロースターで2.3-3kgなのだそうだ。なるほど。

小型の鶏料理と言えばグルジアで食べた「タバカ」を思い出す。小型の鶏をハーブとスパイスによくつけ込んで、しっかり焼く。皮をかりかりに焼いた状態で食べるので、インドのタンドリチキンみたいに窯で焼くのかと思い込んでいたが、これはフライパンで焼く料理だ。インドでタンドリ窯を使って焼いたナンが美味しいように、中央アジア、コーカサスでも窯を使ったパンは人気だ。グルジアの場合は「ハチャプリ」と呼ばれるチーズパンが最高に美味しい。

スパイスの効いたタバカに「トケマリ」というプラムを使ったソースをかける。トケマリソースはほとんど梅干し和えの味がする。これがとても美味だ。こういう話をつれあいとしていると「タンドリチキン」のソースってどんな味なのかしらね?という質問が飛んできて絶句した。タンドリは窯だ。グラスで頼んだ赤ワインも美味しかった。

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