今年になって近所のチズイックハウス庭園やテムズ川べりの野鳥を観察するようになり、写真を撮るのが楽しくなってきた。二匹の犬を連れて散歩する時にまずはカメラを肩にかけて行く。いつシャッターチャンスに出くわすかわからないからだ。目の前の草原や木の枝に色鮮やかな鳥が止まっていたら、カメラを向けたくなる。しばらく前から黒と青と白の組み合わせと長い尾羽がお洒落な鳥が気になっていた。近所の書店で買ったコリンズの英国鳥類ガイドという本をめくっていて、この鳥の写真を見つけた。かささぎだった。英語ではマグパイだ。
ロッシーニの「泥棒かささぎ」という曲が村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」第一部の冒頭に出てくる。主人公がスパゲティーを茹でながらFM放送に合わせて口笛を吹いている場面だ。1994年に出版されたこの本は今でも本棚にある。1991年から外国で暮らしていたのにハードカバー3冊のこの本を取り寄せていたのだから、村上春樹の小説はこだわって読んでいる。それでもかささぎがどんな鳥か?「泥棒かささぎ」はどんな曲なのかなどを調べずに読んでいたことになる。この人が1979年に「風の歌を聴け」でデビューしてから、1992年の「国境の南、太陽に西」あたりまでは熱心なファンだった。ロンドンでの仕事で手いっぱいで、本を読んで細部を調べたりする余裕がなかったのだと思う。
ロッシーニの「泥棒かささぎ」という曲が村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」第一部の冒頭に出てくる。主人公がスパゲティーを茹でながらFM放送に合わせて口笛を吹いている場面だ。1994年に出版されたこの本は今でも本棚にある。1991年から外国で暮らしていたのにハードカバー3冊のこの本を取り寄せていたのだから、村上春樹の小説はこだわって読んでいる。それでもかささぎがどんな鳥か?「泥棒かささぎ」はどんな曲なのかなどを調べずに読んでいたことになる。この人が1979年に「風の歌を聴け」でデビューしてから、1992年の「国境の南、太陽に西」あたりまでは熱心なファンだった。ロンドンでの仕事で手いっぱいで、本を読んで細部を調べたりする余裕がなかったのだと思う。
もう一羽きれいな鳥がいた。写真を数枚撮った。家に帰ってから英国鳥類ガイドで調べると「かけす」だった。英語では「ジェイ」だ。「羊をめぐる冒険」に出てくるバーの名前でもある。今日は村上春樹に縁がある日だった。かけすと聞いて思い出す曲が一つある。「泣けた泣けた こらえきれずに泣けたっけ あの娘と別れたさみしさに 山のかけすも泣いていた。。。」。春日八郎が歌った「別れの一本杉」だ。子供の頃に懐メロ番組でよく聴いたので覚えている。
FBでかけすの写真を投稿したら、カリフォルニアに一家で住んでいたA君が真っ青なかけすのことを教えてくれた。日本にいるつれあいとも電話でこの話題になった。「ブルージェイでしょ。ジェイジェイ鳴くよ。」と言う。それでカナダのトロントの本拠地を置く米メジャーリーグの球団の名前も「ブルージェイズ」であることを思い出した。1987年の夏に一度試合を観ているので懐かしい。調べてみるとカリフォルニアにいる真っ青のはアメリカカケスでとトロントのはアオカケスだ。かけすにもいろいろな種類がある。
今度は黒っぽい小さめの鳥が飛んできて止まった。英国鳥類ガイドに掲載された鳥の中では、「くろうたどり」が一番似ている。濃い茶褐色なのでメス鳥と思われる。英語で「ブラックバード」。ビートルズにそういう題名の歌があるようだ。チズイックはテムズ川の向こう側のバーンズ自然保護区に近いので様々な鳥が飛んでくる。カメラをバッグから取り出したりしている内に、飛んで行ってしまうのでカメラを構えておくことと、さっさと望遠レンズを合わせることが撮影の決め手となる。
この頃のデジタルカメラの性能は凄い。ぶれないし、照度の調整も自動でできる。車のAT車と一緒だ。撮影の道具なので簡単なほどよい。トリミング機能の使い方を覚えたので、とりあえずカメラを向けて速射した写真の構図を調整することもできるようになった。デジタルカメラでシャッターを押していると30分も経てば100枚くらい撮影出来てしまう。その中で気に入るのは4-5枚だけになることが多い。残りは消去する。昼間撮った写真を、夜が更けてから整理する。その日の内に余計なものを消さないとパソコンのメモリースペースがいっぱいになってしまう。ワインを片手の楽しい作業だ。ロンドンの公園の野鳥観察と撮影は楽しい。
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