2015年5月11日月曜日

ロンドンの五月の日曜日と水鳥の親子 母の日に

このところ公園の水鳥の母子の姿が目立っている。先月からのマガモとエジプト雁とオオバンに続いて、チズイック・ハウスの池でカナダ雁の親子を見た。カナダ雁の母子を見るのは初めてだった。公園の小川の橋のたもとから、オオバンのヒナの撮影をしていると、英国婦人が話しかけてきた。すぐには応えず、相手を見つめた。何の用事だろうか? 連れている2匹の犬が何かしたかなと身構える癖がついている。わが家の犬は見た目は可愛いが途上国育ちで、ロンドンの犬の社交界で他の犬たちと仲良くする訓練ができていない。内弁慶の弟犬は、慎重に相手の強さを推し量った後で、相手が自分より弱そうだと攻撃する悪い癖がある。相手の犬を噛んでトラブルにならないように注意する必要がある。それでも植物や水鳥の写真撮影に夢中になると、犬のことを忘れてしまうこともある。

こちらの返答に微妙な間があったので、このご婦人が「英語を話しますか」と続けてきた。話を始めてみると、少しこわそうな見た目と違って、とても良い人だった。自分のスマホの中の傑作白鳥写真を見せてあげると頑張るのが可笑しかった。「あちらにはゴズリンがいるのよ。かわいいよ」と教えてくれた。Ugly duckling と言えば「みにくいアヒルの子」で、duckling が duck (鴨) のヒナの呼び方であることは知っていた。このご婦人が「ゴズリン、ゴズリン」と連呼するので、gosling が goose (鵞鳥、雁)の一種であるカナダ雁のヒナであることに気がついた。カナダ雁の親が4匹のヒナを引き連れている写真がとても気に入ったので、このご婦人に感謝している。

ご婦人とのやり取りは日曜日のお昼過ぎに、わたしが住んでいるチズイックのファーマーズ・マーケットに買い物に行く途中の出来事だった。公園からさほど遠くないところに日曜日の朝10時から午後2時の間だけ、地元の農家の人たちがやっている青空市場がある。公園でカナダ雁の親子の撮影に夢中になっていたので、あやうく買い物し損なうところだった。ブルーベリーのジャムとパンと粒丸ごとガーリックのピクルスとフェタ・チーズを買った。どれもとても美味しい。

家に帰ってFBを読んでいると、たくさんの母の日にちなんだ投稿を見つけた。5月10日が日本では母の日であることに気が付いた。英国の母の日はイースターの3週間前の日曜日で3月だそうだが、日本式のほうがぴったりくる。すでに夕方近くなっていたが、母の日にあたり、花の写真を撮ろうと思い立ち、リッチモンド公園まで出かけることにした。この公園の中にイザベラ・プランテーションという奥座敷のような一画があり、つつじとシャクナゲの隠れた名所になっている。いくつか池もあってオシドリやマガモなど水鳥の生息地でもある。空が晴れていたので十分な光があり、写真撮影にはぴったりだった。昼時から夕方まで写真撮影を続ける母の日となった。

 









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