2015年8月14日金曜日

しびれる山椒の話

引っ越し準備と夏休みを兼ねてロンドンに来ていたつれあいとソーホーにある四川料理店でお別れランチをした。Fragrant chicken in a pile of chilliesというのが前から食べたかったので注文してみた。大皿に盛られた真っ赤な唐辛子の山の中に、からりと揚げた骨付き肉の7ミリくらいのかけらが隠れているのを、掘り出しながら食べた。辛い部分も、そうでない部分もある。さっぱりして後を引く味だ。ビールのつまみに最高だ。刻んだ細いインゲン豆とひき肉の炒め物も定番だ。これはご飯に乗せて食べると最高に美味しい。湯葉の小皿とスペアリブの小皿も美味しい。野菜の皿として空芯菜もわが家の定番だ。

越後長岡と言えば、世界一の大花火と地元酒造による美酒のあれこれと栃尾の油揚げがすでに全国区の話題となっている。元祖浪花屋の柿の種も忘れるわけにいかない。笹団子もちまきもあるがきりがなくなる。その長岡に世界に誇るレベルの四川料理店がある。長岡駅の正面を出る。信濃川へ向かう大手通りのある方だ。最初の道を左に折れると徒歩数分のところに喜京屋という四川料理店がある。絶品の麻婆豆腐が食べられる。粒の山椒の味がすごい。この店は長岡大花火と山下清画伯の作品を取り上げたTV番組でも紹介されていた。陳健一シェフと兄弟弟子だったマスターが故郷の長岡に戻って代々の店を継いだそうだ。

山椒は子供の頃学校に通う道ばたにもあった。その実を口に入れると数分はしびれてしまう。その記憶が懐かしいのだと思う。四川省の成都には行ったことがないが、北京は何回か訪問している。そこで粒山椒の味にはまった。トレードセンター(漢字で貿易中心)のホテルに泊まった時に2つのウイングがあった。一方は外国ビジネスマン用のホテルとレストランなどの関連施設が入っていた。もう一つのウイングは地元の会社が入っている商業ビルだった。こちらにもレストランがある。両方のウイングのレストランを試してみると、どちらも美味しい。ホテルウイングのレストランは外国人価格で、商業ビルのウイングのレストランはローカル価格だ。その一軒が四川料理だった。これがどれも辛くて、さっぱりしていて美味しかった。

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