2016年1月31日日曜日

移民の群れ 英首相の発言のニュアンスについて パート2

キャメロン英首相が英仏海峡の仏側の港街カレーに集まる人々について"a swarm of migrants" (移民の群れ)という表現を使ったことで顰蹙を買ったのは去年の7月末のことだ。今度は労働党の党首との国会論戦の中で"a bunch of migrants" という表現を使ったことがメディアで取り上げられている。

前者が動物を連想させるのに対して、後者はモノ(木の束)を連想させる点で違いはあるが、いずれにしても丁寧な表現ではない点で大同小異だ。英首相が労働党の難民対応を批判した今回の発言内容は去年の夏より過激になった。 

"They met with the Argentinians, they gave them the Falkland Islands. They met with a bunch of migrants in Calais they said they could all come to Britain. The only people they never stand up for are the British people and hardworking taxpayers."

従来からの移民問題との関連で難民受け入れに慎重だった英国の世論は去年の8月に溺れて岸に流れ着いた幼い子供の写真が各紙一斉に掲載された後で、難民に対して好意的な世論へと一変した。ところがその後のパリで起きたテロ事件、ドイツで大晦日に起きた事件と移住してきた人たちとの関連性が論じられる、再び世論の振り子は元に戻り、これまで以上に難民の受け入れに厳しい見方が広まりつつある。

http://www.huffingtonpost.co.uk/2016/01/27/david-cameron-mocks-bunch-of-migrants_n_9087130.html?1453899924&utm_hp_ref=uk

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