2016年3月3日木曜日

詩人の高橋睦郎さんと再会した

ひな祭りでつれあいが「美味しいものが食べたい」と言うので、お昼に鎌倉小町通りの天ぷら「ひろみ」に行った。品書きに小津監督と小林秀雄の名前が出ているくらいだから、格調が高くて夜は少し緊張するが、昼は気軽なお店でもある。満足してお店を出るとお隣のお店の行列用のベンチに雰囲気のあるオジサンが座っている。詩人の高橋睦郎さんだった。詩の教室の帰りなのか生徒さんのような感じの人たちに囲まれていらっしゃった。「お久しぶりです」と挨拶した。高橋さんはきょとんとしている。無理もない。お会いしたのは1996年の秋だから、20年近く昔のことだ。

「ロンドンの朗読会に伊藤比呂美さんと一諸にお見えになった時にご挨拶させていただきました」と言うと、「そうですか。伊藤さんと一諸の時でしたか。」という話になった。「今週も彼女と一緒でしたよ。九州の石牟礼さんのイベントでね。」  確か20歳くらい年配のはずだが、お元気そうだった。1990年代のロンドン勤務時代を思い出して不思議な気分の午後になった。家に帰って調べてみると高橋さんは逗子にお住まいなので、鎌倉駅周辺でばったり会っても不思議ではない。

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